「升」が「冷凍ご飯の容器」に変身 社員の提案がコロナで窮地の老舗メーカーを救う 大ヒット商品開発秘話
大橋社長:
「お茶碗に近い形にしたかったんです。継ぎ目が垂直、直角であれば木を組めるんですけど、これは斜めになっています。我々にとっては、普通の感覚ではないんですよ」
何百という失敗を重ねて最大の難関、斜めの継ぎ目の処理に成功し、納得のいくものが完成。おうち時間が増えたコロナ禍だからこそ、おいしくご飯を食べたいと人気に火が付き「COBITSU」は累計で3万個以上を売り上げる大ヒット商品に。売り上げも大幅に回復して、会社の立て直しもできました。
大橋社長:
「彼らが(従業員が)この会社を救ってくれた。情けない自分でも『やりましょうよ』と言ってくれた社員たちが、とってもありがたくてうれしいです。今もそうですけど、あのときは特に(社員を)宝のように思いました」
あきらめかけていたときに従業員に励まされ、会社の立て直しができた大橋さん。日本の伝統品でもある升の未来を考えています。
「升が今は人々の生活に必ずしも必要ではありません。生活の中で使ってもらえる升を開発したいと思っています」