【解説】なぜ名古屋市内で1センチ積雪? 「伊吹山地と鈴鹿山脈の間を雪雲が通り抜けた」と気象予報士

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1月10日午前8時半ごろの名古屋市内では、雪が舞う中で傘をさしながら足元が滑らないように慎重に歩く人たちの姿が見られました。日本列島にある強い冬型の気圧配置の影響により、東海地方でも雪が積もりました。

午前8時ごろの名古屋は1センチ、一宮市では5センチの積雪でした。気象予報士の上野高明さんによると、名古屋市内で積雪となったのは3つの気象条件がそろったからだといいます。詳しく解説してもらいました。

【名古屋で積雪するほどの雪となる3つの条件】
・冬型の気圧配置
・上空に強い寒気
・雪雲を流す風が北西風

10日午前6時の天気図

10日午前6時の天気図を見ると、“強い冬型”の気圧配置でした。等圧線の間隔は狭く、日本列島には約7本の等圧線がかかっている状態です。

10日朝の段階の上空1500メートル付近

10日の朝の上空1500メートル付近の寒気は-9度。地上では雨ではなく雪に、さらに雪が積もる目安の寒気が東海地方をすっぽりと覆っていました。

雪雲は伊吹山地と鈴鹿山脈の間、関ヶ原を通り抜けた

関ヶ原は標高が低い

そして雪雲の流れと風向きについてです。例えば日本海の雪雲が西寄りの風だった場合は岐阜県山間部に、北寄りの風の場合は紀伊半島に流れます。北陸方面からの北風も、岐阜県の山間部に遮られるため、名古屋に流れるには北西風でないといけません。

唯一通り抜けることができたのが、伊吹山地と鈴鹿山脈の間の関ヶ原です。雪雲は標高が低い場所に流れ込みやすいんです。そのため、関ヶ原を通って名古屋に寒気が流れ込みました。

愛知県内の雪は10日昼前には弱まりましたが、岐阜県の山間部では11日の午前中まで、断続的に雪が降る見込みです。

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