名古屋市長選挙で初当選した広沢一郎さん  公約の「市民税の10%減税」は令和8年度からの実現を目指す

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11月24日の名古屋市長選挙で初当選を果たした広沢一郎さんは、選挙の大きな争点となった「市民税の10%減税」について、再来年度からの実現を目指すと明らかにしました。

投票の決め手は「市民税の減税」

11月24日に投開票が行われた名古屋市長選挙で、39万2519票を獲得した広沢一郎さんが、初当選を果たしました。広沢さんが選挙期間中に訴えたのが「市民税の10%減税」です。この公約について市民は…

市民:
「減税するというから入れました。私はね。すぐにやっていただきたいと思うんですけど」
「財政とかいろいろありますので、できるだけ早くとは思いますけれど実現していただければいいです」
「僕と妻と2人で年金生活してるとね、それだけですからね、収入は。(減税は)ほんとにできるのかなと思いますよ。でもしてもらうとうれしいですけどね」
「税金を下げるってことは、同じ市民へのサービスを維持しようとするとその分の財源を確保しなくちゃいけないので、どこを削ってどういうふうにするのか次第かなというふうには思いますけどね」

テレビ愛知が実施した出口調査でも、投票の決め手となった政策で最も多かったのが「市民税の減税」でした。そこで気になるのが、いつから始めるのか、です。

公債の積み立て約3000億円が減税の財源か

開始時期について広沢さんは当選後のテレビ愛知のインタビューでこう答えました。

広沢一郎さん:
「(審議に)2025年いっぱいかけて、再来年、令和8年度からになろうかと思います」

すでに始まっている11月定例会での可決は見送り、時間をかけて議会に説明したい考えです。

広沢一郎さん:
「(11月議会だと)ご審議いただく時間が短いという批判があろうかとは思う。やはりかなり予算額の大きなこと。例えば追加で今から条例案を出して3日で審議してくれとか、これも確かに若干無理筋なところもある。懸念は当局と打ち合わせをしながら考えたい」

また、10%減税の財源については…

広沢一郎さん:
「財源は、基本的には行革(行政改革)で行う。あとはキャッシュフロー的には、公債償還基金の3000億というのを借り入れる」

財源の1つにあげる公債償還基金は、公債、いわゆる市の借金の返済に充てるために積み立てている貯金です。市によりますと、2023年度末の積み立て総額は約3000億円。この基金から借り入れるとなれば、期限までに借り入れ分を返済できる根拠を示す必要があります。

広沢一郎さん:
「5%減税でも結果的に回収できたと考えているので、同じような道筋で10%減税もできれば。(減税で)市民生活にアクセルを吹かすことの大事さを説いて議会にも理解いただきたい」

市議会のリコール「相当究極の手段」

納得してもらえなかった場合、議会のリコールについて広沢一郎さんは。

広沢一郎さん:
「それはもう相当究極の手段ですので、まずはそれよりもしっかりと議会と話し合いをしていきたい」

市議会が納得できる説明ができるかが、公約実現のカギとなりそうです。

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