「被害者の命が奪われたという結果は誠に重大」人材派遣会社経営者を殺害した男に懲役10年の実刑判決
愛知県安城市の人材派遣会社で経営者の男性を殺害した罪などに問われた男に、懲役10年の実刑判決が言い渡されました。
起訴状などによりますと、小林元被告は2023年11月、安城市の人材派遣会社「榊原システム」で、この会社を経営する榊原修さん当時41歳の脇腹を包丁で刺して殺害した罪などに問われています。
これまでの裁判で小林被告は起訴内容を認め、検察側は「包丁が湾曲するほどの強い力で脇腹を一気に突き刺していて、被害者遺族の処罰感情も峻烈」などとして、懲役15年を求刑していました。
一方、弁護側は「被害者から約10年間、金銭を搾取され、暴力を受け続けてきた」などと述べ、その上で「犯行後すぐに110番通報をしていて、自首が成立する」として懲役8年が相当と主張していました。
11月21日の判決公判で名古屋地裁岡崎支部の水野将徳裁判長は、「被害者の命が奪われたという結果は誠に重大」とした上で、「被告は被害者からカッパのような髪型になることを強要されるなど、約10年間にわたり極めて不当な扱いを受けており、大きく酌量すべき事情がある」などとして、求刑を下回る懲役10年の実刑判決を言い渡しました。
※榊は「きへん」に「神」