タイパ重視の若者取り込む チンする宅配健康弁当”ナッシュ”って、なに?

経済(総合) ライフ 企業 友だち追加

いま若者からの支持を集め、急拡大する宅配弁当サービスがあります。若者に人気がある弁当サービス。若者にウケる理由とは何か。取材しました。

「ナッシュ」のメニューは70種類以上

とある家庭の冷凍庫で、男性が冷凍弁当を取り出し、手慣れた手つきで電子レンジのタイマーを設定。彼が頼んだのは「ナッシュ」の冷凍宅配弁当です。メニューは70種類以上あり、特に「鮭のマッシュポテトアヒージョ」などが人気です。専属の管理栄養士が監修していて、どれも1食あたりの糖質量が30グラム以下、塩分量も2.5グラム以下と、一般的なコンビニ弁当よりも低く設定されています。

健康志向と低価格で若者に支持される

ナッシュの販売数は累計9000万食(2018年5月~)

ナッシュの販売数は累計9000万食に達し、2年前の倍以上に増加しています。顧客層は20〜30代の若者が中心で、健康に配慮した栄養バランスと、いわゆる「タイパ(タイムパフォーマンス)」の良さが理由です。

価格は1食599円(税込)からと他社と比べて割安。累計注文が170食以上になると1食あたり499円(税込)に割引される仕組みです。さらにこの6年間で3回も値下げを実施し、食材価格の高騰にも関わらず、コストを抑えています。

自社工場による効率的な生産

自社の国内工場で製造

価格を下げられる理由の1つは、自社の国内工場で製造していることです。例えば、大量のチャーハンを混ぜる工程や、副菜を容器に詰めるラインでは、メニューの難易度や従業員のスキルに応じてコンベヤーの速度を調整。廃棄率を5%未満に抑えています。

さらに、飽きさせないために70種類以上のメニューのうち、毎週3つを入れ替える工夫もしています。新メニューの開発には「和」「洋」「中」の第一線で活躍したシェフが関わっていて、糖質や塩分を抑えつつも食べ応えのある料理を提供しています。

SNS広告と今後の展望

ナッシュ 前川純一執行役員

日本経済新聞社 仲井成志記者:
「ナッシュは、若者に認知されやすいSNS広告も内製化しており、自社のクリエイティブチームが撮影からデザインまですべてを担当しています。社内に専用のスタジオを設けるなど、思いついたらすぐ行動に移せるスピード感が特徴です。サービス開始当初から、若年層に向けた広告が利用者の拡大に拍車をかけました。今後も拡大していくには、若者だけでなく他の年齢層の開拓や、朝食メニューの開発など利用シーンの拡大が必要になると思います」

ナッシュ 前川純一執行役員:
「ファミリーとか年齢層の高い方に広げていきたいと思っています」

おすすめの記事

おすすめの記事

アクセスランキング

アクセスランキング

ページトップへページトップへ