愛知選挙区「不記載」議員は公認 野党幹部は「重複立候補できない候補は必死。厳しい選挙戦になる」

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事実上の衆議院議員選挙の選挙戦がスタートする中、自民党は10月9日、選挙対策本部会議を開き、政治資金の不記載があったいわゆる「裏金議員」を党として公認するか、非公認とするかの最終判断を行いました。愛知で不記載のあった議員は全員公認を受けることが決まりました。

愛知の不記載議員は全員公認 ただ比例重複立候補は認められない

愛知県内で不記載があったのは、愛知7区に立候補予定の鈴木淳司さん、愛知12区に立候補予定の青山周平さん、愛知15区に立候補予定の根本幸典さんです。いずれも不記載金額の合計は500万円未満で、党からの処分はありませんでした。

果たして処遇はどうなったのか。選対会議では全員公認を受けることが決まりました。公認されれば党から公認料などが支給されるほか、政見放送に出演し政策を訴えることができます。

一方で、不記載のあった議員は比例代表への重複立候補が一律で認められないこととなりました。つまり、鈴木さんら3人の候補予定者は、仮に小選挙区で敗れた場合、復活当選をすることはできず、退路を絶たれることになります。

愛知の2021年衆議院議員選挙 比例復活も合わせると自民党候補が全員当選

解散前の議席数は、愛知県の小選挙区では自民党が11議席。立憲民主党が3議席、国民民主党が1議席でした。また比例復活では自民党が4議席、立憲民主党が3議席、日本維新の会が2議席を獲得していました。

比例復活も合わせると、自民党は小選挙区に出馬した公認候補すべてが当選していました。

「厳しい選挙戦になる」

立憲民主党「一概に楽とはいえない」必死で小選挙区を取りにくる自民党候補を警戒

今回の選挙ではさらに、1票の格差を是正するため、愛知16区が新設されています。各区で各政党が候補者を擁立をする予定ですが、自民党の対応が選挙戦にどう影響するのか、与野党の県連幹部に聞きました。

自民党愛知県連の幹部は…

自民党愛知県連 須崎かん幹事長:
「党本部の判断については厳粛に受け止めて、しっかり戦っていくしかないと思う。比例重複がなくなったからといって、戦術が変わるとは思っていない。(立候補予定者には)しっかり気を引き締めて、頑張ってもらわなくてはいけない」

一方、立憲民主党の幹部は…

立憲民主党愛知県連 河合洋介幹事長:
「比例重複立候補ができない候補者からすれば、必死で小選挙区を取りにくるので、一概に楽とはいえない厳しい選挙戦になる。有権者の判断をきちっと現状をみていただいて、1票を投じてもらう」

「有権者にとって投票の判断が難しい選挙」

森正教授「投票の判断が難しい選挙」

有権者にとってはどんな選挙になるのでしょうか。政党政治に詳しい愛知学院大学の森正教授に話を聞きました。

森さんは「有権者にとって、裏金問題は生活に身近ではない。景気や物価、生活保障の問題に答えてもらいたいという声は少なくない」とした上で、「有権者にとって投票の判断が難しい選挙になるのではないか。石破内閣はまだ何もやっていないので、何を基準に投票すればいいのか非常にわかりにくい」と話しています。

有権者が1票を投じる上での十分な判断材料を示してほしいですね。

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