「2人を救出できたのは『奇跡』的」 陸上自衛隊の「困難」を極めた救助を激白【蒲郡土砂崩れ「証言」】

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8月下旬に蒲郡市で起きた土砂崩れ。3人が亡くなりました。現場では一体、何が起きていたのか。番組では現場で対応にあたった人物を徹底取材。現場で被害に遭った人の救助にあたった陸上自衛隊の隊員に話を聞きました。

【前回記事】消防隊員「女性の小さな、かすかな声が聞こえた」困難極めた救助の様子【蒲郡土砂崩れ「証言」】

自衛隊員は手作業で撤去を行わざるおえなかった

陸上自衛隊第6施設群第371施設中隊 岡篤志中隊長:
「家屋の跡形もない状態でした。どこに(人が)いるのか分からない」

陸上自衛隊第6施設群、第371施設中隊の岡篤志中隊長。蒲郡市の土砂崩れ現場で自衛隊の指揮を執りました。自衛隊は被害にあった人の捜索にあたりましたが、作業を難しくした要素が…

陸上自衛隊第6施設群第371施設中隊 岡篤志中隊長:
「家屋と裏山から流れた立木が複雑に絡み合った状態。家の屋根の下に土砂と木が入っていたり、家の上だけに土や木が乗っている状態ではなかった。土砂と立木と家屋が混ざり合った状態。1つの塊」

土砂崩れを起こした山の斜面には木が生い茂っていました。それらが土砂と一緒に住宅に流れ込んでいました。

陸上自衛隊第6施設群第371施設中隊 岡篤志中隊長:
「立木も除去しないと、その場所に(人が)いるかいないかわからない。徐々に(人が)いるいないというのを確認しつつやっていた」

自衛隊員らは捜索を阻む木を手作業で撤去していきました。

土砂の上にのって作業することも

手作業で撤去している際にも障害となった要素が…

陸上自衛隊第6施設群第371施設中隊 岡篤志中隊長:
「(捜索作業中も)土砂が流れ込んだ。雨が救助活動の時に降っていたので、土砂が水を含んでやわらかくなって、足をとられてしまうことが、救助活動で1番困難だった。土砂は隊員のひざ下まで埋まってしまうような箇所があった」

大量の土砂で2次災害が起こる危険もありました。

陸上自衛隊第6施設群第371施設中隊 岡篤志中隊長:
「家屋の木とかが、バランス悪い状態にあって、がれきを除去するために(隊員が)乗ったりして、不安定だった」

このため消防や警察と連携し、土砂の上に木の板を並べて足場を確保したと言います。

記者:
「午前1時12分です。現場から救急車が1台出てきます。救助した男性を乗せているとみられます」

困難な状況下での捜索で5人全員を発見、救助できたのは、通報から約27時間後でした。

陸上自衛隊第6施設群第371施設中隊 岡篤志中隊長:
「大量の土砂と立木が家屋をおしつぶした状態。家屋の跡形もない状態だった。2名が助かったことが、奇跡的だったと感じています」

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