コメの高値は2025年8月ごろまで続く見込み「備蓄米放出せず」で専門家はがっかり 国の政策ミスと指摘
2023年産のコメは、スーパーなどで品薄の状態が続いています。その原因は、2023年の猛暑による高温障害です。
高温障害のコメは、中央部分が白く濁ってしまって、この白濁があるとコメが割れやすくなるなどして、収穫できた量よりも精米時の商品にできる量が減ってしまいます。その結果コメの価格が上がってしまいます。
新米が入りだした今、コメの出来ばえや、価格はどうなっているのでしょうか。
名古屋市東区にあるコメ専門店を訪ねると、新潟県産の新米を精米していました。
石うす屋中村米穀 中村公一店主:
「色つやがすごくいいですね。2023年は結構くすぶったような感じだったんですが、2024年は結構透き通るような感じがする」
一方でこんな指摘も。
石うす屋中村米穀 中村公一店主:
「2023年産と変わらないのは地元のコメ。地元産はこれだけやっぱり暑さが続くと、高温障害という暑さに耐えられなかったコメが非常に多く見受けられる」
店では8月ごろから新米の仕入れを始めました。現在、4品種を扱っていますが、例年は仕入れていない品種を並べているといいます。
石うす屋中村米穀 中村公一店主:
「ほとんど半分以上が品切れ状態、古米は残りわずかになっている状態なので、急遽(新米を)仕入れたっていうのはありますね」
テレビ愛知が2024年6月に取材したときは、2品種が品切れでしたが、9月19日は半分以上の品種で「入荷待ち」となっていました。
石うす屋中村米穀 中村公一店主:
「この先どんどん新米が入ってくるので、入荷待ちはどんどん解消される。うちの店では10月の下旬くらいまでには元に戻ると思うが、2023年の今頃であれば、1キロ500円以下だったんですね。それがだいたい1.5倍から2倍近いものもあるので、かなり新米は高騰しています」
米穀データバンクによりますと、2023年産の新潟・一般コシヒカリの市中取引価格は、1万5000円で取り引きが始まりました。その後、価格は上がり続け、2万6400円で終わりました。そして9月、待望の新米が出ましたが、価格は2万7700円と2023年産の新米の約1.8倍となっています。三重県産のコシヒカリも同じ傾向です。
石うす屋中村米穀 中村公一店主:
「私がやっている20年間でここまで上がるのはないですね。仕入れている我々の想像より上がっているのが現状なので、私たちも戸惑っています」