2024年1月火災が発生した武豊火力発電所 JERAが再発防止策 バイオマス燃料の搬送設備を新設
2024年1月、武豊町の武豊火力発電所で発生した火災について、発電所を管理するJERAは、9月3日会見を開き、再発防止策を発表しました。
2024年1月31日、武豊町の武豊火力発電所で爆発による火災が発生。この火事で、5号機のボイラー建屋などが焼けましたが、けが人はいませんでした。
武豊火力発電所は、木質バイオマスを燃料とする火力発電所です。JERAによりますと、爆発の原因は、木のくずでできた燃料「木質ペレット」をベルトコンベアで「バンカ」と呼ばれる燃料の1時保管場所へ運ぶ際に、多くの粉じんが発生。たまった粉じんが、ベルトコンベアの摩擦熱で発火したことで、爆発につながりました。
9月3日、JERAは、事故調査委員会の検討結果を踏まえ、再発防止策を発表しました。
JERA 渡部哲也副社長:
「このような事故を2度と起こさないという強い決意のもと、原因究明と再発防止策を徹底的に検討してきた」
再発防止策では、バイオマス燃料の搬送設備を新たに設置することなどが盛り込まれました。搬送設備の新設により、バイオマス燃料は、ベルトコンベアではなく、空気により運ばれ、摩擦による発熱や、粉じんがたまるリスクを減らせるということです。
武豊火力発電所は、現在稼働停止中で、JERAは今後、国や県、地元の住民などとの協議を重ねて、できるだけ早い復旧を目指すとしています。