被災地の子どもたち「元気が出てきたなと思う」 能登半島地震の「今」 課題は場所の確保
子どもたちとのやり取りに変化
震災直後の子どもたちは投げかけに対しての返事がくるだけでしたが、最近はやりとりに変化があると言います。
大間教育長:
「子どもは自分の聞かれたことの返事もするが、『大間先生の家は大丈夫だった?』(私の)母親がいることは知っているので、『先生の家のおばあちゃんは? 大丈夫だった?』と聞き返してくれるようになりました。小学校の正門に『おはよう』と立つと、向こうから『おはようございます』と言ってくれるようになったので、元気が出てきたなと思っています」
震災後、穴水町の小中学校ではオンライン授業が主でしたが、4月からは対面授業に戻りました。6月には避難所から小中学校へ通う子どもはいなくなりました。
大間教育長:
「(今は)ほぼほぼ従来通りの授業をしています。やはり対面授業のほうが、空気感が伝わる。オンラインだと友達同志で助け合いできませんからね。消しゴム拾ってあげるとか、そういうこともできないから」
課題は場所の確保
子どもたちの心や環境は平常時に戻りつつありますが、課題もあります。保育園や小中学校を共同で利用していることから…
大間教育長:
「教室の数が足りない。穴水中学校にはランチルームというフロアがあるが、そこを少人数教室に使ったり、通級教室に使ったり」
従来使用していた場所が使えない課題は、クラブ活動の大会会場でも…
大間教育長:
「全能登大会という大会の場所探し。あちらこちら被災しているので、従来通りなら決まっているが、それが(使えない場所もあり)苦慮した。使えるところを使った。従来なら1日でできた大会を2週に分けたとか」
被災地の子どもたちのために、われわれにできる支援を尋ねると…
大間教育長:
「心のケア、物品、人、ありとあらゆる支援をいただいているので、『いま何か足りないものは』と言われても、ないとは言えないが、即座に答えられないくらい。ここからは支援していただいたことをお返しするためには、私たちが頑張るしかないと思っている」