生まれて10日で病死した陸軍の父へ「『おとうちゃん』と呼ばせてください」 終戦の日に戦没者を追悼
終戦から79年を迎えた8月15日、愛知県でも戦没者を追悼する式典が開かれました。
名古屋市東区で開かれた愛知県戦没者追悼式には遺族ら約700人が参列し、正午から1分間、平和への祈りを込めて黙とうしました。
遺族を代表して、田原市在住の林芙美子さんが追悼の辞を述べました。陸軍に所属していた林さんの父・太笑さんは病に倒れ、名古屋の病院に入院していましたが、林さんが生まれて10日目に亡くなりました。22歳でした。
林芙美子さん:
「父とは会ったこともなく、顔も知りません。思い出もありません。今、この場をお借りして『おとうちゃん』と呼ばせてください」
喉の渇きを訴えながら亡くなった戦没者に水を…
一方、名古屋市中区の護国神社では、太平洋戦争中に喉の渇きを訴えながら亡くなった兵士をしのぶ行事、献水祭が行われました。
38回目の2024年は25人が参列し、それぞれ持ち寄った水を樽に供えました。その後、参列者は兵士の形を模した像に水をささげて、戦没者を追悼しました。
参列者:
「夏の暑い時に水がないとかなり苦しいのに、その中で戦っていただいて、今の私たちがあるのは、こういった皆さんのおかげだと思っている」