「この暑さは異常だと思います」中学生らが火力発電所のCO2排出の削減を求め提訴 気候変動訴訟
気候変動による災害などで被害を受けることは人権侵害にあたるとして、若者が、火力発電所の運営会社にCO2排出の削減を求めて、名古屋地裁に提訴しました。
連日厳しい暑さが続く日本列島。このままでは、地球温暖化により、私たちの未来は、危ないのではないか。危機的な思いで提訴したのは、名古屋市の中学3年生、倉田那生さんら男女16人です。
倉田さんらは日本のCO2排出量の約3割を占めている火力発電所の運営会社10社に対し、CO2の排出量を2019年比で2030年に48%削減、2035年に65%削減することを求めています。
倉田那生さん:
「僕は今年、日傘を買いました。この暑さは異常だと思います。プールで遊ぶことが好きですが暑すぎて出来なくなってきています」
弁護団によりますと、日本での気候変動をめぐる石炭火力の訴訟は、これまでに3件ありますが、いずれも原告の訴えは認められていません。
宮澤カトリンさん:
「海外で同じ様な訴訟はいくつかすでに成功しています。短期的な利益のために私たちの未来を破壊することを許してはいけません。地球上に住んでいる全ての人たちに関わる問題です」
一方、訴えられた会社の1つで、碧南市に火力発電所を持つJERAは、「訴状を受領していないため、コメントは差し控えさせていただきます」としています。