「車両のブレーキ力が減少していた」JR東海 25万人が影響した新幹線・保守車両脱線事故の原因
東海道新幹線の保守用車両同士が衝突して脱線した事故について、JR東海は8月5日、車両のブレーキ力が大きく減少した状態で走行していたことが原因だと発表しました。
7月22日、東海道新幹線の豊橋・三河安城駅間の上り線で、線路に敷く砂利を運ぶ車両が、停止していた線路のゆがみを修正する車両に衝突し、脱線しました。この影響で東海道新幹線は浜松駅から名古屋駅の間で終日運転見合わせとなり、JR東海によりますと約25万人に影響が出ました。
JR東海は8月5日に記者会見を開き、事故を起こした車両はブレーキ力が大きく落ちていて、本来であれば「使用停止」とすべき状態で走行していたと発表しました。
ブレーキ力の低下を事前に把握することができなかった理由について、JR東海は、ブレーキ力の点検方法などについて車両メーカーと間で認識の違いがあり、誤った点検を続けていたためとしています。点検の誤りは、車両が納入された2010年当初からだったということです。
JR東海は、管理体制が不十分だったとして、今後は適切なブレーキ力の確認方法をマニュアル化するなどして再発防止に取り組むとしています。