最悪「胃潰瘍」に ニンニクの食べ過ぎに注意 抗菌・殺菌作用がある成分が胃や腸を傷つける可能性

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暑い日が続くと、夏バテ防止にニンニクを食べてスタミナアップを考える人もいると思います。しかしニンニクの食べ過ぎには危険が潜んでいるのです。ニンニクの食べ過ぎによる危険性や胃への刺激を抑える対策方法を解説します。

なぜニンニクを食べるとスタミナアップにつながるのか

アリシンはビタミンB1を体内に吸収しやすくする

ニンニクを食べるとスタミナアップといわれる理由。これにはニンニクをつぶしたり刻んだりすると出てくる「アリシン」という成分が関係しています。アリシンはビタミンB1と非常に仲が良いのです。

ビタミンB1は飲食物の糖質をエネルギーに変えるのを助ける栄養素。アリシンは、このビタミンB1を体内に吸収しやすくします。その結果、エネルギーが効率的に作られ、スタミナアップにつながるんです。

ビタミンB1が豊富な食材

ビタミンB1と組み合わせることが大事。ちなみにビタミンB1の多い食材が豚肉、ウナギ、大豆、玄米などです。中でも最も多いのは豚肉。生姜焼きやトンテキなど、ニンニクを使ったスタミナメニューが多いのもうなずけます。

胃に刺すような激痛、半日寝込む

東北大学大学院の外山喬士講師

ただ、東北大学大学院の外山喬士講師はニンニクの量には要注意と話します。外山さんは大のニンニク好きで、週に2回ほど生ニンニクがたっぷり入ったラーメンを食べていたそうなんです。しかしあるとき、胃に刺すような激痛が走り、半日寝込んでしまったそうです。

じつは先ほど紹介したアリシンが関係しています。

胃の激痛の原因はアリシン

アリシンには強力な抗菌・殺菌作用があり、天然の抗生物質とも呼ばれています。「体に良さそう」と感じますが、大量に摂取すると強力な抗菌・殺菌作用が胃の粘膜を傷つけたり、腸内細菌を死滅させたりしてしまうことがあるんです。最悪の場合は胃潰瘍になることもあるそうです。

犬の胃粘膜につける実験

生ニンニク粉末を使った犬の実験

生ニンニクの粉末40ミリグラムを犬の胃粘膜につける実験では、表面に潰瘍が確認されました。正常な状態の胃粘膜と比べると、表面が腫れて凹凸ができていることがわかります。体に悪影響を及ぼす量には個人差があり定まっていません。

ちなみに外山さんの場合は生ニンニクを大さじ3杯、50グラムほどを食べて体調が悪くなったとのことでした。

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