名古屋コーチンが国際宇宙ステーションに サガミ開発の宇宙食 JAXAへの提出資料は700ページに
そのほか、食中毒の予防のための衛生や、国際宇宙ステーションの環境に影響を及ぼさない品質の維持。1年半以上の賞味期間の確保などさまざまな条件をクリアする必要があります。
さらに具材の重さも1グラム単位で決まっています。宇宙ステーションに持ち込める物資の量が厳密に決まっているからです。具材を詰める順番も決まっています。まずは大根をいれて、次はニンジン。そのあと焼きちくわ、ごぼう、こんにゃく、しいたけ、うずらの卵の順にいれ、最後に名古屋コーチンです。
ラベルがはがれないように、平らになる順番を考えているといいます。万が一ラベルが宇宙ステーションの精密機械に紛れ込むようなことがあれば、大事故につながりかねません。
苦労と工夫を重ねた末、サガミの名古屋コーチン味噌煮はJAXAから宇宙日本食として認められました。外食チェーンによる宇宙日本食の開発は初めて。無重力空間でほおばる名古屋めしの味は?
星出宇宙飛行士:
「ものすごくおいしいですね。パッケージに入っているものを食べるので、目に触れる機会が少ないかもしれないですが、食べるときにスプーンですくって食べるときに目で楽しめます。色合いや食感。加工食品が多いので、こんにゃくのぷにぷに感など、われわれ宇宙飛行士としてありがたいです」
ただ、サガミホールディングスの大西尚真社長は「正直、ビジネスにつながるとは思っていない」といいます。
サガミホールディングス 大西尚真社長:
「つくるには大変な苦労があると思います。だけれども、第2弾は今よりもっとおいしくもっと長期的な形で保存ができるようなものをつくろうと考えています」