駅の忘れ物は年間18万点 名古屋鉄道が生成AIで管理する取り組みスタート 私鉄のDX化が進む

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大量の傘に水筒、さらには車イスまで。名古屋の私鉄大手、名古屋鉄道の「忘れ物倉庫」に持ち込まれる忘れ物の数は、コロナ禍で一旦減っていたものの再び増加。2023年度は約18万点にまで増えています。そんな忘れ物を、生成AIで管理する取り組みが始まりました。その実力を探ります。

スマートフォンなどの忘れ物が増えている

忘れ物

名古屋鉄道資材課 中嶌英昭さん:
「最近はスマートフォンやモバイルバッテリー、イヤホン。そうした電子機器の忘れ物が増えています」

これだけ大量の忘れ物は管理するのも大変。コストもかかります。そこで、忘れ物を撮影するだけで、色や特徴などを生成AIが自動で分類してくれるシステムを開発しました。生成AIを利用すれば、約5秒で分類完了。手入力の半分の時間で済みました。

AIが自動で対応してくれるチャットサービスも

名鉄チャットボットサービス

さらに忘れ物の特徴や落とした日時などを入力すると、AIが自動で対応してくれるチャットサービスも。女性は、家族が傘を電車に忘れたようで、チャットサービスで見つけることができました。

忘れ物を取りに来た女性:
「チャットみたいな感じで娘がやり取りをしました」

忘れた傘の色や特徴などを入力すると「該当あり」との回答がありました。表示された連絡先に問い合わせ、無事、傘を受け取ることができたのです。

「ホッとしました。新品でまだ使っていなかったので、『あってよかったね』って」

名古屋鉄道 杉浦雄介さん

社内のDXを進めるため、名古屋鉄道では2023年7月、DX推進ワーキンググループをつくりました。メンバーは社員12人。普段の業務はそれぞれバラバラで、社内の公募で集まりました。

通常業務は電車の乗務員である杉浦雄介さんは、介助が必要な乗客の情報を一括管理し、効果的に支援するシステムをつくりました。

名古屋鉄道 杉浦雄介さん:
「なかなかアプリが起動しなかったり、うまくデータが反映されなかったりととても苦労しました。何度も繰り返して『ここが違うのではないか』という部分を見つけて起動しときとてもうれしかったです」

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