トヨタ自動車に国交省の立ち入り検査 型式指定の認証試験で不正 従業員「社会の目は結構厳しいのでは」
トヨタ自動車など5社が型式指定の認証試験で不正をしていた問題で、国土交通省は4日、トヨタ自動車本社に立ち入り検査に入りました。
葛谷晃一郎記者:
「午前9時すぎです。国交省の職員がトヨタ自動車本社に入っていきます」
世界に誇る日本の自動車メーカーが国の立ち入り検査を受ける異例の事態となりました。
トヨタ自動車 豊田章男会長(3日の会見):
「心よりお詫び申し上げます。本当に申し訳ありませんでした」
トヨタ自動車がしていた「不正」とは…。自動車の大量生産に必要な「型式指定」の申請です。トヨタでは出力の足りないエンジンが基準を満たすよう、コンピュータ制御に手を加えたり、規定と異なる条件のデータを使ったりしていたということです。不正があった台数は、7車種で約170万台にもなります。
この型式指定の申請をめぐっては、トヨタグループのダイハツ工業や、豊田自動織機で不正が相次いだことを受けて、国土交通省が各メーカーに調査を求めていました。
トヨタグループの不正が発覚した時、トヨタ自動車の豊田会長は…
トヨタ自動車 豊田会長(2024年1月の会見):
「トヨタグループに私自身が責任者となろうと」
しかし今回、その本丸・トヨタ自動車でも不正が発覚してしまいました。
トヨタ自動車 豊田会長(3日の会見):
「“ブルータス、お前もか”という感じ。私も含めていったいどんな工程で何が行われているのか、はっきりわからなかった。短い納期で何度もやり直しをする。最後のところに大きな負担をかけてしまったのではないか」
一方、従業員は…。
従業員:
「遅かったような気はする。他社で(不正が)出ていた中でちょっと時間かかりすぎたのかなと」
従業員:
「みんな頑張っているのに(不正が)出てしまうと、頑張っている人が損というかかわいそう。社会の目は結構厳しいのではないでしょうか」
国土交通省は今後、関係者への聞き取りや資料の確認を進め、行政処分を検討するということです。