生産翌日に牛乳が北海道から沖縄に届く 2024年問題背景に航空貨物サービスが変化 宅配便大手も充実

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北海道最北端に近い工場で作られた牛乳が、札幌の店舗に並ぶより早く沖縄で売られています。背景にあるのは航空貨物サービスの充実。物流の2024年問題を受け、ANAやJAL、宅配便大手も乗り出していました。

4~5日かかるところを航空便で1日に短縮

牛乳

北海道最北端に近い豊富町の工場では、コンビニエンスストア・セイコーマートのプライべートブランドの牛乳を生産しています。前日に生産したばかりの牛乳をトラックに積み込み、トラックは日本最北の空港、稚内空港へ。ANAの旅客便の貨物室に積み込まれていきます。

北海道 サロベツ牛乳

2500キロ離れた、沖縄県の那覇空港に到着しました。北海道の牛乳が生産の翌日に沖縄に届いたのです。翌朝、トラックで那覇近郊のスーパーへ運ばれていきました。

生産から2日後の昼過ぎ、すでに店頭に並んでいます。2月に始まったこの取り組み。週1回の入荷分がすべて売り切れるそうです。

セコマ 渉外部 執行役員 佐々木 威知さん

北海道から沖縄までトラックと船で運ぶと、4~5日かかるところを航空便で1日に短縮。輸送コストは上がりますが「速さ」が価値を生みます。

セコマ 渉外部 執行役員 佐々木 威知さん:
「まだ北海道外に出ていないものは、私どもの商品でもあるのでそういったものを、航空便を使って出していける可能性を感じています」

遠くに早く運べる航空貨物。しかし旅客便の貨物スペースは、平均で2割ほどしか埋まっていませんでした。

ANA、貨物運賃が最大1/10に

お客さまに対して、航空に関心を持ってもらう

ANAは4月に、運賃が最大10分になるバリュー運賃を打ち出すなど、貨物の利用拡大に本腰を入れています。

ANA カーゴ 常務取締役 末原聖さん:
「本来の航空の優位性はスピードと安定性、商品の価値を上げる戦略的に組み込んでもらうのが良いですね。これまで航空にあまり関心をもってもらえなかったお客さまに対して、何とか興味をもってもらいたいです」

今、航空貨物の見直しの機運が高まっています。背景にあるのは、「2024年問題」による輸送能力の不足です。

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