地元で取れた鮮度抜群のアジをあえてアジフライにして町おこし 一大ブームに 市長は選挙時に公約

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今、長崎県にアジフライが一大ブームになっている自治体があります。地元で獲れた刺身でも食べられる鮮度抜群のアジをあえてフライにし、さらにブランド化までした狙いとは。

アジフライ定食

福岡市に2023年オープンした食堂。店内は満席です。客のお目当てはアジフライの定食。身の厚さとサクサクとした衣が売りのこのアジフライは、株式会社三陽が手がけています。

長崎県松浦市はアジの水揚げ量日本一

アジをブランド化

三陽が工場を構えるのは長崎県松浦市。暖流の影響でプランクトンが豊富な長崎県松浦市近海は、1年中大ぶりのアジが水揚げでき、それをブランド化させました。水揚げ量は日本一を誇ります。それをブランド化しました。松浦市の工場から全国に出荷し、自動販売機でも売るなど販路を拡大。売り上げはこの6年で2.5倍になりました。

アジフライの聖地に

じつは松浦市、2019年に「アジフライの聖地」を掲げました。つり革まで「アジフライ」。アジフライもブランド化したのです。

提案したのは市長。全国をまわるなかで地元のアジフライのおいしさに気づいたといいます。地元は、アジフライ目当ての観光客でにぎわいます。アジフライのおいしさは他にはない地元の資産だったのです。

「アジフライの聖地」を宣言してから観光客が増加

松浦市の観光客

2017年に80万人だった観光客、「聖地」を宣言してからは2019年には93万人を超え、コロナ禍で減ったものの2022年には回復。これもアジフライ人気のたまものです。しかし、どうして新鮮なアジをあえて「フライ」で売ろうとしたのでしょうか。

アジフライの廃油を回収して公用車の燃料に

アジフライ

松浦市 友田 吉泰市長:
「港のそばで刺身を食べれば、どこのアジだっておいしいと思う。アジフライという加工品はそれなりの供給量があって、常に新鮮なものが手に入るところじゃないとできない」

そしてアジフライの聖地に新しい動きが。バイオ燃料のベンチャー企業ではアジフライの廃油を回収していました。

鶴丸設備 赤木雄大さん:
「30店舗ぐらい。(アジフライを出す店舗は)ほとんど回収しています」

鶴丸設備 赤木雄大さん

油が何に使われているかというと、じつは今年から公用車の燃料になっているのです。このベンチャー企業が廃油から精製するバイオ燃料にはある特徴があります。

赤木さん:
「高純度の99.95%の燃料をつくっています」

これは最高水準の純度。さらに燃料をつくる過程で出た不純物を使って洗剤も製造。松浦市はバイオ燃料の使用や太陽光発電で、2050年にゼロカーボンを目指しています。

地域資源に付加価値を付けたブランド化の成功例

日本経済新聞社 若杉敏也記者:
「松浦市は刺身で食べられるものを、あえてフライにする、という発想で知名度を上げました。アイデアと実行力で地域資源に付加価値を付けたブランド化の成功例といえるでしょう」

町づくりの核となったアジフライ。一過性で終わらせない味のある仕掛けで輝き続けます。

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