トヨタ自動車やJR東海 決算会見で特徴的な言葉は 「円安」 私たちの生活への影響は

経済(総合) 地域 友だち追加

中部電力 林欣吾社長

――反対に円安がマイナスに働いた業界について教えてください。

「輸入業者にとって、円安はコストの増加に直結します。中部電力からは過度な円安を懸念する声が上がっているんです。中部電力の林欣吾社長は『これまで経験したことがないような円安水準。我々輸入業者、あるいはそれに基づいてお客さまの価格を決定している事業者にとっては、価格は上がっていく方向になる。コスト上昇の要因となっているので、もう少し先を注視していく必要がある』と話しています」

電気代は値上げが見込まれる

中日BIZナビ編集部 大森準編集長

――円安は私たちの生活にはどんな影響を与えますか。

「物価変動を考慮した1人当たりの実質賃金は、5月発表された3月分まで24カ月連続でマイナスとなっています。私たちの生活はじわじわと厳しくなっていると言い換えてもいいかもしれません。2024年の春闘では大企業を中心に賃上げが相次ぎましたが、その結果が反映されるのはこれからです」

バローホールディングス 小池孝幸社長

――企業からはどんな声が上がっていますか。

「スーパーやドラッグストアを展開するバローホールディングスの小池孝幸社長は『今期に入ってから、客の消費動向が変わってきている』と話しています。消費者の財布のひもが堅くなっているため、食品メーカーが値上げする中でも、価格を据え置いたり、割安なプライベートブランド、自社商品をアピールしたりして消費者をつなぎ留めるそうです」

日本と海外の金融政策の違いから、円安基調はしばらく続く見通しです。消費者にとっては商品が価格に見合っているのか、見極めることが重要になります。大森編集長は「しっかりとお金を使う場面と、節約する場面のメリハリをつけていくことも大事」と話しました。

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