天下の奇祭「はだか祭り」1200年以上の歴史で初 神事に女性が参加

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史上初 女性が「なおい笹」を奉納

愛知県の国府宮神社の「はだか祭」に、1200年以上の歴史の中で、史上初めて神事に女性が参加しました。

「わっしょい。わっしょい」

はだか祭りの「もみあい」の前に行われる神事、「なおい笹」の奉納です。笹には「はだか」になれない老若男女の厄除け願いが込められた布が巻きつけられています。

例年、この笹を担いだ“はだかの男たち”の声が響きますが、2024年はある変化が。男性だけだった「なおい笹」の奉納に、初めて女性も参加できるようになりました。

「出たかった女性の願いを全部預かって、神様に届けたい」

玉腰厚子の夫は神男だった

女性40人ほどが所属する「縁友会」。祭りへの参加のために作られた有志による団体です。笹の担ぎ方や掛け声など、綿密な確認をしていました。

練習中、拡声器を片手にメンバーに号令をかける女性。笹隊長の玉腰厚子さんです。玉腰さんの夫は元神男で、長年、祭りを見守ってきました。

玉腰さん:
「主人を国府宮のお祭りに元気に送り出すのが私の役目だった。なので(女性が参加できるようになったことは)ちょっと複雑でした」

祭りへの参加に、周囲から反応は…

玉腰さん:
「よくぞ引き受けてくれたと。女性の人は私も出たかった。こんな時代が来るんだね、ありがとうと言ってくださっています。なので、その人たちの願いを私が全部預かって、神様に届けたいと思ってます」

一方で、否定的な声も寄せられました。

玉腰さん:
「男の祭りに女が出るということは、やはり反対もあります。苦しいなとか、悲しいなとか、そういう意見もたくさんいただいたんですね。ものすごくそれが悔しかった、辛かった。だからなおさらにやはり、失礼のないように、私は奉納したいと思って、その一心です」

女性の「なおい笹」奉納 5年も10年も続け

女性笹に参加した玉腰さん

迎えた祭り当日、朝から準備を整えた縁友会の一行は、一宮市内からバスで神社の第二鳥居まで移動。拝殿まで約400メートルの参道を笹を担いで練り歩きます。

玉腰さん:
「いよいよこの日が迎えられてワクワクしています。雨も止んだので、目いっぱいみんなで担いで奉納したい」

「わっしょい。わっしょい」

奉納を終えた玉腰さんは…

玉腰さん:
「歴史初の女性笹に参加させていただいて、本当に良かったです。うれしい、幸せです。この女性の笹もこれから、来年も再来年も、5年も10年も続けられたらうれしいなと思います」

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