台湾は誰のものか「中国の一部VSすでに国家」歴史めぐり大バトル 問われる日本の覚悟

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台湾統一を狙う中国

台湾統一を狙う中国は「祖国統一は歴史的必然だ」「台湾の独立は戦争を意味する」などと主張する。だが、この言い分に正当性はあるのだろうか? 歴史を振り返ってみる。

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「台湾は中国の領土」は歴史のねつ造!?

中華人民共和国が台湾を支配したことはない

1945年、日本が太平洋戦争に敗れると、それまで統治していた台湾は中華民国が支配することとなる。ところが、蒋介石(しょうかいせき)率いる国民党と、毛沢東(もうたくとう)率いる共産党との内戦が勃発。勝った共産党は大陸に中華人民共和国、今の中国を建国。負けた国民党は台湾に逃れ、中華民国は一気に小さくなるのだ。

そのまま70年以上、この関係が固定化。こうして見ると、今の中国(=中華人民共和国)が台湾を支配した事実はないことがわかる。

台湾は誰のものか 歴史めぐり大バトル

ジャーナリストの野嶋剛氏

テレビ愛知の『激論!コロシアム』に出演した中国人ジャーナリスト・周来友氏は、「中華人民共和国とは、中国5000年の歴史を受け継ぐ正当性を持つ国なのだ」と主張。中国人にとって台湾は、5000年の歴史の一部だと声を張り上げた。

これに対し軍事ジャーナリストの井上和彦氏は「1949年10月1日に建国したのが今の中国だ。その中国がいつ台湾に足を踏み入れたのか? まやかしを言ってはいけない」と反論。

また『台湾の本音』の著者でジャーナリストの野嶋剛氏も「中国5000年の歴史と言うが、清朝が台湾省を置いたのは5年、10年とわずか。数千年の昔から中国の領土だったというのは中国の解釈で、それを台湾に押しつけてはいけない」と諭した。

さらに「1996年から台湾の人たちは直接選挙でリーダーを選ぶようになり、台湾というアイデンティティを持ち始めた。台湾はすでに“国家”であり、ないのは国際承認だけ、国連に入っていないだけだ」と周氏の主張を退けた。

台湾の憲法を変えた時が「独立」

周来友氏と井上和彦氏がバトル

だが、ここで疑問がわく。台湾がすでに主権を持った“国家”であり、中国の一部でないとすれば、メディアによく出る「台湾独立」とは一体、何からの独立なのか。

「台湾(中華民国)の憲法には、台湾だけでなく、中国も自分たちの領土だと書いてある。この憲法を変えた瞬間、つまり我々の統治する範囲は中国全体ではなく、台湾だと変えた瞬間が独立となる。だが、変えるとミサイルが飛んでくるので、台湾の人たちも変えないわけ」(野嶋氏)

中国の脅しで独立を宣言できず、国際社会の承認を得られない台湾。日本にできることは何なのか。

日本にとって大事なのは覚悟!?

石川和男氏

井上氏は「アメリカのような“台湾旅行法”が必要だ」と指摘する。これは台湾との間で政府や軍の高官が互いに行き来できる法律で、2018年、トランプ政権の時に成立した。台湾と断交していても、国交があるのと同じ効果を持つという。

また、元経産省官僚の石川和男氏は「台湾が中国への依存度を下げるために、TPPへの加盟を支援すべきだ。国際承認がなくても加盟できるルールを日本が積極的に主張しなければならない」と日本の役割を指摘した。

だが、いずれも中国から凄まじいプレッシャーが来るのは間違いない。台湾問題で一番大事なのは、日本の覚悟かもしれない。

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