67歳で起業、「おもちかすてら」に商機見いだす グルテンフリーのもち粉スイーツ 妻亡き今、生きる糧に

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もち粉「やわ恋もち」でカステラの開発に成功

新種のもち米「やわ恋もち」

大学の研究機関などにも研究を依頼しましたが、磯さんの期待に応えてくれるところはなく、八方塞がりの状況が続きました。しかし、あるもち米との運命的な出合いがその状況を打ち破りました。

礒さん:
「『やわ恋もち』の貢献度は大きいです。普通のおもちはついて、そのままの状態で食べられるのがせいぜい30分。“やわ恋もち”は半日でも1日でも柔らかいです」

グルテンフリーの「おもちかすてら」

やわ恋もちとは愛知県農業総合試験場が2018年に開発した新種のもち米。やわ恋もちでついたもちは、通常のもちと比べて2倍程度やわらかさが持続し、なおかつ冷えてもやわらかいという特徴を持ちます。

礒さんは材料にこのやわ恋もちを加えることで、おもちかすてらの開発に成功しました。もち粉を使ったグルテンフリーのおもちかすてら。オーブンから取り出すと黄金色の見事な焼き上がりです。

しっとりとした食感

海外展開を考えているおもちかすてら。自慢は一度冷凍しても自然解凍すれば何度でも復活するふんわりとした食感です。

ビジネスコンテストで発表する磯さん

そして1月に開かれた「INACOMEビジネスコンテスト2023本選」で発表しました。

礒さん:
「先進諸国、特にヨーロッパ・アメリカ等は非常にアレルギー症に悩ませる方が増加しております」

審査員:
「商品として提供されているんですか? それとも原材料ですか?」

礒さん:
「商品は一部出荷しております。愛知県の食品コンテストで2023年、『常識外の発想だ』『非常においしい』とお褒めをいただきました」

磯さんのおもちかすてらに審査員も注目。審査員特別賞を受賞しました。

「海外の人が歓迎してくれる商品を作りたい」と語る

審査員:
「すごくチャレンジされています。事業展開の幅広さがすばらしいポイントでした」

礒さん:
「(おもちかすてらを)ただ輸出するのではなく、海外の人が歓迎してくれます。そういう商品を作りたいと思っています」

海外にニッポンのおもち文化を広める「おもちかすてら」。次の課題は量産化です。

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