能登半島地震 発生から3週間 いまだお風呂に入れていない人も… 避難所の現状を聞く
能登半島地震の発生から3週間が経ちました。被災地の石川県では1月24日現在、1万5千人以上が避難生活を続けています。3週間が経って、避難所での生活には変化があるのでしょうか。石川県穴水町の避難所で支援活動をしている、名古屋のNPO法人レスキューストックヤード常務理事・浦野愛さんに話を聞きます。
3週間、風呂に入っていない人も
――浦野さんは地震の発災から3度、穴水町に行き支援活動をされているそうですね。当初と現在、避難所ではどのような変化がありましたか。
各避難所は現在、電気はほぼ回復している状態です。しかし一部の地域では不通のままになっている避難所もあります。水道も上水道は、一部出るようになってきましたが、まだ固形物を流すことができないので、トイレは通常通り使えていない状況です。この影響で、入浴や洗濯に支障が生じる方も多くいます。中には自衛隊の仮設風呂等が使用できず、3週間お風呂に入っていない方もいます。
足湯で体を温める
――水の問題は発災当初からあまり変わっていないのでしょうか。
寒さも厳しくなってきたので、体を温めてゆっくり休める環境がまだ整っていないと思います。
――お風呂に入ることができない方には、どのような支援をしていますか。
少しでも体を温めてもらいたいので、「足湯ボランティア」を行っています。先ほども小さな避難所で実施しましたが、「ホッとした」という声や「3週間ぶりにこんなに温かい環境が持ててうれしい」と涙ながらに喜ばれる方もいました。
――発災から3週間経ちましたが、新たに発生した課題や問題などはありましたか。
家の再建を本格的に進めていくにあたり、行政が応急仮設住宅の申し込みを始めたり、罹災証明書の発行申請が出てきたりすると思います。適切な支援を皆さんに受けていただけるように、情報をしっかり届けること。申し込みに滞りがないように、サポートすることが必要だと思います。
――今、私たちができる支援について教えてください。
まだ現地は厳しい状況です。そのため、現在はさまざまな団体が窓口となり募金や寄付金を集めています。今はそちらで応援していただくことが一番です。また、復興は非常に長く時間がかかると思います。すぐではありませんが、被災された方々が気分転換や少しでも元気がでるようなプログラムを考えていただいて、現地に来てもらえたらと思います。