幼稚園の隣に小中学生用のフリースクールを開設 「生きる喜びを感じてほしい」男性の思い
小中学生の不登校が増えています。幼稚園の中に小中学生を迎えるフリースクール「てらこやさん」を開設した児玉匡信さんに話を聞きます。
異年齢の関わりを期待
――なぜ幼稚園に併設という形でフリースクールを作られたのでしょうか。
フリースクールを別の場所にということも考えましたが、小学生のお兄さん・お姉さん、そして幼稚園の子たちと一緒に活動することによって、異年齢の関わりを期待したからです。
――異年齢の関わりで、どのような効果が期待できると思われますか。
幼稚園の子にとっては、頼れるお兄さんお姉さんができます。自分たちのやりたいことを拡大して遊べるようにお願いができたり、一緒に協力できたりすることが効果としてあると思います。小学生の子、不登校の小学生の子にとっては、頼られる役目があると実感できるのではないかと思います。
――フリースクールは、新たな居場所を提供しようという意味合いが非常に強くあると感じています。子どもたちの役目も加わると、どういったことが期待できますか。
自分がやりたいことを、やりたいときにできる喜び。それを毎日積み重ねることによって、楽しく過ごすことにつながるのではないかと思います。
やりたいことができる喜び
――今の小学校や家庭だけではその役割を満たし切れず、自分の存在を感じづらい子も周りには多くいますか。
電化製品の発達やカリキュラムがしっかりしすぎて「自分のやりたいようにできない」と感じる子もいます。フリースクールで過ごすことによって、やりたいことがやれるようになれば生きる喜びにつながるのではないかと思います。
――年齢が異なる子どもたち同士でどのような遊びを、どのような雰囲気で楽しんでいますか。
子どもたちや日によって違います。効果としては協調性や社会性が育まれているのではないかと思います。子ども同士、話し合いの目線が対等なので、けんかが減ったり対話が増えたりしていますね。
――年齢が異なると意見も違ってくるのではないかと思いますが、話し合いで落ち着くのでしょうか。
年齢が違うことで納得できないこともあるかと思います。それでも大人が入った場合は大人と子どもになってしまう。子ども同士は目線が対等なのだと思います。