50%以上が節約に「ふるさと納税」を活用 卵やトイレットペーパーなどの返礼品 体験型にも注目集まる
ふるさと納税の総合サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクの花堂歩見さんに、2023年の寄付動向のポイントについて聞きました。
■寄付動向3つのポイント
1. 行動制限緩和で観光・体験型の人気が加速
2. 海産物支援・物価高騰を背景とした寄付
3. 10月の施行ルール改正で「駆け込み寄付」
体験型の返礼品が人気に
――まず1の「行動制限緩和で観光・体験型の人気が加速」とありますが、どのような影響がありましたか。
当社のサイト「ふるさとチョイス」では、コロナ禍以前から体験型の人気がありました。コロナ禍で一度落ち込みましたが、2023年は行動制限が緩和されて再度体験型の品が伸び、2022年以上に寄付が集まっています。
ホタテを選ぶ人も
2の「海産物支援・物価高騰を背景とした寄付」。福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出に伴う、中国の輸入規制が問題となりました。各地で海産物を買って応援しようという機運が高まりました。
――どういった返礼品が人気なのでしょうか。
8月下旬頃から地域の漁業を応援したいと、皆さん「ホタテ」を返礼品として選んでいました。当社のアンケート調査では、約36%が漁業従事者の支援に関連して海産物の返礼品をもらったと回答がありました。
節約のためにふるさと納税を使用
また、物価高の影響により日用品も寄付金額が上昇傾向にありました。トイレットペーパーやティッシュペーパーなど毎日使用するものや、卵、バターといった料理で重宝する材料が人気でした。当社の調査では、「節税のためにふるさと納税を活用した」という人は50%以上もいました。物価高の影響を踏まえて、日用品の節約でふるさと納税を使う人が多く見られたのです。