藤井聡太七冠、勝てば八冠独占 長考1時間超え 得意の作戦で臨むも永瀬王座に苦戦か
王座戦第4局。午前中の対局を振り返ります。11日の対局は永瀬王座の先手で始まりました。永瀬王座の初手は2六歩。対する藤井七冠は8四歩と互いに飛車を使うために歩を進めていきます。
10手目、藤井七冠は角を交換して角換わりの作戦をとりました。これは藤井七冠が得意とし、高い勝率を誇る作戦です。互いに陣形を整える穏やかな流れでしたが、ここで永瀬王座が流れを変える一手に出ます。
23手目、永瀬王座は自陣の桂馬を進めて攻めの姿勢を見せます。それに対して藤井七冠は銀を逃がして対応しますが、銀がいなくなって手薄になった部分に永瀬王座が攻め込みます。藤井七冠もその攻めをなんとか受け止めます。
藤井七冠は1時間越えの長考
王座戦の持ち時間は5時間ですが、ここまで永瀬王座の消費時間はわずか2分。事前準備が垣間見えます。一方の藤井七冠はここで早々に1時間超えの長考です。
藤井七冠、8六歩。攻めの一手を選びました。ここから勢いよく攻め込みますが、長考に沈む藤井七冠およそ1時間の長考の末、藤井七冠の指したのは受けに回る5二金。この一手でAIの勝率予想は55パーセント対45パーセントと、永瀬拓矢王座に傾きました。消費時間についても藤井七冠2時間48分、永瀬王座21分でその差は2時間半。藤井七冠にとっては少し苦しい状況で昼食休憩に入りました。