もはや自宅駐車場からだけではない 新手口では車が公共の場でも盗まれる!? CANインベーダー

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CANインベーダーの手口

自動車盗難の手口「CANインベーダー」で危険度が上がるワケとは? 日本カーセキュリティー協会の攪上智久代表理事に、自動車盗難の最新手口について伺います。

---このCANインベーダーの登場でいろんな危険度が高まったということですけど、そもそもこのCANインベーダーはどういうものなんですか?

最近の車はコンピューターがたくさん使われておりまして、そのコンピューターのやり取りをしているわけですね。その信号線にこの機械を接続することによって、車のコンピューターをハッキングするということができてしまうようなんですね。乗っ取っちゃうんですね。ですので車の外にいながら純正のセキュリティの解除、それからドアロックの解除、そしてエンジンのスタート。こういったことが車外からできてしまうというのが一番怖いところですね。

---車を盗むという犯罪のためだけに作られたような機械なんですか?

そうですね以前やはり車を盗む道具というのはあったのですが、それはいわゆる鍵屋さんが鍵がなくなってしまってロックされてしまった車を開けるための道具ということだったのですが、このCANインベーダーの機械に関しては全くそういった余地がありませんので、車を盗む以外にはちょっと考えられないかと思います。

---この機械の登場で危険度が増すということですが、どんな危険が増すんですか?

はい今まで車を盗むにはやはり車内に入って、それから作業をする必要があったのですがこのCANインベーダーによって車内に侵入することなく先ほど言ったような車のセキュリティの解除だったりドアロックを開けたりエンジンをスタートするという行動がスタートできますから、数分から10分ぐらいの短時間で車を盗めるようになってしまった、これが大きいかと思います。

---今までは家の駐車場に止めていて盗まれてしまうというイメージが多かったんですけれども、そういうわけではなくなるってことですか?

そうですね、ここ1年くらいの間ですが、お買い物に行った先で戻ってきたら車がなかったですとか、遊びに出かけた先で車がなくなってしまった、こういった報告もたくさんいただいております。

---盗むのが短時間になったので時間をかけなくても盗めるようになったということでいろんなところでそういった盗みが行われてしまっているっていうことですか?

そうですね、今まではですね例えば盗む人間も捕まるリスクというのはやっぱり最大限に少なくしたいものですから、この車は何時ごろ出かけて行って何時ごろ自宅に帰ってくると、そこの住んでいる方々は何時ごろ就寝するということまで細かく調べて、最大限にリスクを下げて盗むということをしていたんです。それがこのCANインベーダーの登場によって短時間で盗むことができるので、その車を見つけたらチャンスとばかりに(盗難が)進んでしまっているというのが見受けられます。

---ズバリ、どうすれば盗みから守ることができるんですか?

いろんな盗難防止のグッズというものも出ているんですが、やはりそういったものは解除の仕方というのがある程度分かってしまっているので後から付ける、いわゆるカーアラームというものが存在しまして、それをやることによって何か車に異常があった時に大きな音を鳴らしてくれる、さらには光を出してこの車が音を鳴らしているよ、というのをアピールしてくれるんですね。よく防犯カメラの映像でこんな簡単に車が盗まれてしまいますよ、ということで犯人の顔がはっきり映っているんですが、それでも躊躇なく盗みをしてしまうやつらでも、さすがに生身の人間の視線がたくさん向くことによって、今のところそこで捕まるリスクが増えてしまいますので、作業を続けないということが見受けられます。やはり何か異常があった時に音、それから光、こういったものを出すということが大事かと思います。

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