色褪せない日本の美「陶板絵画」 色褪せが少なく半永久的に鑑賞可能 難易度高い超絶技法に迫る
ふわふわな毛並みのかわいらしいウサギの絵。一見、紙に描かれているようですが、「陶板(とうばん)」と呼ばれる、板状の陶磁器に絵を焼き付けた作品です。
そんな陶板の作品を展示する企画展「色褪せない日本の美 陶板展」が、名古屋市東区の横山美術館で開かれています。紙やキャンバスに描かれた絵画のように劣化せず、半永久的に鑑賞できる色褪せない日本の美を取材しました。
時を超えた明治の技術
学芸員の原久仁子さんによると「陶板はヨーロッパで始まった習慣だった」といいます。
横山美術館 学芸員 原久仁子さん:
「壁にかけて絵画を楽しむという文化が日本に伝わり、輸出向けのものが作られました。そして明治以降に、数多くの陶板が海外へと渡っていきました」
この「上絵鯉図陶板」は明治時代中期に作られているため、100年以上も経過しています。周囲の額縁には経年劣化による色あせや傷みが見られますが、中心にある「陶板の絵」は当時のままの美しさ。時代を超えた色彩の豊かさを感じられるのも、陶板の魅力の1つです。
瀬戸の名工による一作
愛知県ならではの見どころとして外せないのが、瀬戸の名工・三代加藤善治による作品です。通常、陶板は焼く際の歪みを防ぐために1〜2センチほどの厚みを持たせるのが一般的。しかし、この作品の厚さはなんと約3ミリ。極限まで薄く作られた板に、繊細な染付でしなやかな竹が描かれています。
横山美術館 学芸員 原さん:
「(加藤)善治さんは非常に薄く焼くことを得意としていました。これは伝統的に、瀬戸焼が尾張徳川家のお抱えで、板状の陶磁器を焼くということをやってきた。その技を極めて作られた作品です」
この企画展「色褪せない日本の美 陶板展」は、5月10日(日)まで横山美術館で開催されています。
















