カクテルシェーカーを作ったのは自動車部品メーカー 0.1ミクロンの研磨技術で味激変 海外への需要拡大
クルマの街、愛知県豊田市の自動車部品メーカーが、画期的なカクテルシェーカーを開発し、海外を中心に受注を伸ばしています。
ジンとライムをあわせたカクテル、ギムレット。名古屋市中区にある「Bar Thistle」のバーテンダー吉田俊也さんは、このシェーカーを初めて振ったときに「ライムとジンが合わさる一体感が非常に滑らかに感じた」といいます。(※吉田さんの「吉」は土に口)
プロのバーテンダーをうならせるこのシェーカーは、本場イギリスのトップバーテンダーも認める逸品です。手掛けたのは、豊田市にある自動車部品メーカーの横山興業です。
自動車部品メーカーが手掛けるシェーカー
豊田市内にある専用の工場をのぞくと、シェーカーのボディを機械で磨いていました。ただ、磨いているのは外側ではなく“内側”です。
横山興業 商品企画部部長 横山哲也取締役:
「容器の中を真っ平にせず、ミクロのデコボコをあえて残すような精密に研磨して、そのデコボコと中の液体が触れ合うときに、細かな泡が生まれて結果的に口当たりが良く、まろやかになります」
横山興業 従業員:
「隙間が広いと(磨きが)粗い。これをどんどんわからなくします」
絶妙な力加減でしか残せないわずかな溝。この技術は自動車部品の製造で培われました。
自動車部品の製造で培われた技術を活かす
横山興業の本業は自動車のシートフレームの製造です。そこで使われる金型の精度を保つには精密な研磨技術が必要で、その技がシェーカーの開発に生かされました。
「最初はシェーカーではなく、日本酒用のタンブラーの内側を磨いてみた」と話す横山さん。日本酒ブームがくるといわれていたこともあり、タンブラーを作って飲んでみると、日本酒の味に変化はなかったといいます。
そこで今度はウイスキーの水割りを作ったところ、かき混ぜる動作が劇的な変化を生み出しました。
横山興業 横山さん:
「圧倒的に違いました。おそらく、カクテルの歴史的にも中を磨いたら味が変わるというのに気づいたのは、うちの会社が初めてです」



















