石破内閣は「変わり身? 解散」と専門家 衆院選のポイントは裏金問題抱える自民党が都市部でどう訴えるか
有権者が注目すべき判断材料は
――当初、石破総理は早期の解散についてどちらかと言えば否定的だったと思いますが、実際は早期の解散となりました。理由は何が考えられますか。
「選挙に勝てるか、勝てないかが基準になっていると思います。石破首相は議論がお好きな方なので、議論をしたかったのかもしれませんが、時間をかけている間に野党共闘が進む、あるいは自民党の中で反石破に何か動きがあるかもしれないと考え、早期解散に踏み切ったのではないかと思います」
――石破総理は納得のうえで踏み切っているのでしょうか。
「自分が首相を務めるためには、議会で過半数の支持を得る必要があります。そういった意味での妥協といいますか、理想を追求する面と選挙に勝つという現実的な面の折衷案だと思います」
――理想と現実の狭間で、結局変わり身をしてしまったんですか、と。
「そうですね。しかし、有権者の声を聞くことは決して悪いことではありません。総理大臣が変わりましたので、早期に解散をすることは石破さんとしても納得しているのではないかと思います」
――有権者は何を判断材料にして投票に行ったらいいでしょうか。
「今、自民党に対する批判がとてもクローズアップされていますが、政権交代のことを考えると、野党は政権をとったら何をするのか。石破さんはお金の問題以外で何をしようとしているのか。特に地方重視が表に出ていますが、都市部の方は地方以外にも目を向けてほしいと思うこともあると思います。そのような点はしっかりと確認するべきだと思います」