急拡大のインフルエンザ 感染予防には湿度40%以上を保つことが重要 過去10年で最速の警報発令

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急激に感染が広がっているのがインフルエンザ。インフルエンザは毎年冬に感染が拡大します。10日の愛知県はこの10年間で最も早く警報を発令。2023年はなぜ感染の広がりが早いのか、そして必要な備えについて解説します。

1週間のインフルエンザ報告数

画像のグラフは愛知県内に195カ所ある1定点医療機関あたりの「1週間のインフルエンザ報告数」です。10人を超えると「インフルエンザ注意報」、30人を超えると「警報」が発表されます。

10月26日に注意報が出され、9日の段階で患者数が34.62人となったので警報が発令されました。注意報、警報ともに過去10年間で最も早い発表です。県によりますと、感染拡大の時期は例年と比べて1カ月ほど早いということです。

インフルエンザ報告数マップ(10月30日~11月5日まで)

保健所管内別の「インフルエンザ報告数マップ」を見ると、県内17カ所のうち11カ所で警報レベルになっていて、愛知県全体に広がっていることが分かります。

感染拡大の要因は「免疫力の低下」「行動制限の緩和」

免疫力の低下

なぜインフルエンザが急拡大しているのか。愛知県立大学・看護学部の清水宣明教授に詳しく話を聞きました。

2023年のインフルエンザの早い感染拡大には「免疫の低下」と「行動制限の緩和」が関係していると指摘します。過去3年間は新型コロナ対策のための手洗い・うがい・マスク、人混みを避けることなどで、インフルエンザへの感染も抑えられました。結果、多くの人のインフルエンザへの免疫力が弱まった可能性があります。

9月は学校で2学期がスタート 感染拡大の要因に

人の往来が増えて患者数が増加

そこへ感染症法上、新型コロナが5類になり、「行動制限が緩和」されました。人の往来やマスクをつけない人が増え、インフルエンザが急拡大したのではないかと分析しています。

また清水教授は、9月に流行が拡大したのは学校で2学期が始まった影響も大きいと見ています。新学期が始まった学校で感染が広がり、そこから家庭や会社へ拡大したとのことです。

内藤孝司院長が指摘する2つの対策

秋から冬にかけては空気が乾燥し、ウイルスが活発化・拡散しやすい季節。清水教授は今後拡大する可能性があるといいます。寒くなって室内にいる時間が増えると、同じ空間にいる人の中で感染が広がりやすくなるので、より注意が必要です。

マスク着用や手洗いうがい、ワクチン接種などの基本的な対策に加えて、「柊みみはなのどクリニック」の内藤孝司院長が意識してほしいというのが「湿度の管理」と「検査キットの常備」です。

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