病院や歯科医院が休廃業、全国530件も 原因は医師の高齢化や後継者の不在 「今後も増える」と専門家

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2022年1年間に全国で黒字経営ながら事業を終了した医療機関の数は、2021年より37件少ない530件だったことが分かりました。ただ専門家は、「今後、廃業は増える」と見通します。

帝国データバンクの調査によりますと、2022年1年間に全国で休業や廃業、解散した医療機関の数は530件で、前年比6.5%減でした。内訳は診療所が428件、病院が20件、歯科医院が82件でした。

調査にあたった担当者に詳しく話を聞きました。

帝国データバンク 情報統括部 藤井俊部長:
「2020年、2021年に比べて、患者・診療件数が戻ってきたというのが大きい要因だと思います。(コロナによる)行動制限が緩和されて、人の動きが活発化してきたところが大きいです」

患者が戻ったことで収支が改善し、休廃業が減ったと分析しています。ただ「今後、廃業そのものは増える」と話します。

帝国データバンク 情報統括部 藤井俊部長:
「少子高齢化、病院の先生の高齢化もあると思います」

帝国データバンクの調査では、病院の代表者のうち半数以上が70代以上。診療所は42%が70代以上と高齢化が進んでいます。

帝国データバンク 情報統括部 藤井俊部長:
「大都市圏などで、ある程度診療できる人口がいる所であれば、後継者を育てていく、病院の経営が成り立っていくということはあると思います。一方で、地方で過疎化が進む所は、事業の継続が難しいケースが増えてきます。後継者がいないとなれば、やめざるを得ないのが実情ではないでしょうか」

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